NHKホール「こころコンサート」 その2
舞台袖にオケのメンバーがスタンバイしている間に東京音大の金管チームによるファンファーレが奏でられ、いよいよスタートです。ファンファーレ後の拍手を聞いているとなんかどこかで聞いたような拍手。紅白?ああこれがNHKホールの拍手の音かということに気づきました。ホールによって楽器の音だけじゃなくて拍手の音も変わるんですね。
プログラムの最初はアイーダから。東京音大のバンダも加わり華やかに始まりました。仲間オケではもうほぼ毎回使っていますが、マウスピースからベルまでがストレートになっているアイーダトランペットは初めてご覧になった方も多かったかもしれません。普通のトランペットと管の長さは同じですが、先が重く鳴らすのも少し難しいそうです。
次のツィゴイネルワイゼン(NHKでは「チゴイナーワイゼン」という英語読みで統一されていたようです)は川畠成道のヴァイオリン。いつも仲間オケでソロを弾いている瀬崎明日香さんとは対極の演奏でした。瀬崎さんは速球投手なら、川畠さんは変化球投手。歌い方も音色もとても繊細で、とても魅力的。しっとりと艶のある素晴らしい音でした。
曲の合間では司会のNHKアナウンサー森田美由紀さんが、マエストロやソリストにお話を伺ったりしていたいのですが、この森田さんもとても魅力的な方でした。笑顔、声、ふるまい、たたずまいの全てに気品に満ちていて、久々に「オーラ」というものを感じました。TVでしか見たことがなかったのですが、本当に魅力的な方でした! 今は札幌局に戻られたそうですが、全国区の番組でも時々でも良いので拝見できたら嬉しいです。
さて次はプッチーニのトゥーランドットから「誰も寝てはならぬ」。我らが仲間オケのスペシャルメンバー、鈴木加奈子さんがトロンボーンで素晴らしいソロを奏でました。盲導犬のナンシーに対してもお客さんから温かい拍手がありました。鈴木さんのサイトも以前から拝見しておりましたが、夢がかなった素晴らしい瞬間でしたね!!
前半最後はマエストロ小林研一郎作曲のパッサカリアより「夏祭り」。和太鼓で多くのスペシャルメンバーが加わり、とてもパワフルな演奏になりました。中間にある和太鼓によるインプロヴィゼーションは、完全にお客モードになって和太鼓のみなさんの演奏を楽しませていただきました。最後はお一人お一人の名前が紹介され、これもまた素晴らしい瞬間でした。
さてここで休憩。しかしここでとんでもないことが!!
休憩時間にN響の白井さん(実はジュニアオケ時代の友人です)と楽器について話したり弾いたりして遊んでいたのですが、僕の弓を見るなり「これは限界だねぇ」とのこと。そんなに限界だったかなと思ってみてみたところなんと!

こんなになってました。弓の毛の幅が3分の2くらいになっています・・。
確かに最近ブチブチ弓の毛が切れていた気もしますが、そこまで減ってないはず。これはどうも毛量が減ったというより、フロッグのクサビがゆるんだか何かで、毛が中央に集まってしまったようです。弓先の方は普通でした。ちなみに普通の弓は下の写真のようになっています(写真はサブ弓)。

気づいたのはステージ入り直前。今からサブ弓に慣れるのも大変だし、すでに自分がこの弓の状態にアジャストしてしまっているはずなのでこのまま行くしか。しかし今までよく気がつかなかったなぁ・・。ソロじゃあり得ないし。よほど他のことに気をとられていたのでしょうか。おかしいのは弓元だけなので、弓元で弓を立てて弾けばなんとかなるでしょう、きっと(笑)。
でフィンランディア。今まで気になっていなかったことが気になり始めました。そういえば弓元で置いて弾き始めるとき、音が立ちすぎるというか、フォルテでないのにやたらひひっかかるような感がありました。まあその分少し慎重になってしまいましたが、弓の状態はカバー出来たかも。フィンランディアは中間の木管から受け継がれたメロディ、これが弦楽器最大の見せ場。弦楽器のうねりがホールを包みこみました。「ここ弾かなかったらどこ弾くの?」という、指揮者の松尾葉子さんの言葉を思い出しながら・・。
ラフマニノフではいよいよ辻井伸行さん登場。辻井さんといえば、ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝しただけでなく、心ないインタビューに対しても素晴らしい温かな言葉で受け答えをした、人間性の豊かさが印象的でしたが、当日のピアノもとてもそのお人柄が出ていた素晴らしい演奏でした。まじめで情熱的で、一生懸命なその演奏は聴衆だけでなく我々演奏者をも感動の渦に巻き込みました。
さあ残りは2曲です。一層気を引き締めていかなくては。
その3につづく。
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かなこちゃんのトロンボーンがホールに響いたシーンは、
舞台裏より和太鼓メンバーと一緒に拝見しました。
次の夏祭りの時間がぎりぎりになるまで、皆で釘付けでした。
辻井さんのピアノで、また一層ホールの空気が変わったように思います。
まさぐちるさん、結構ピアノの近くだったのでは?
弓が大変なことになってたんですね。
毛替えをすれば治るものなのかな?
ヴァイオリンパートのおいしいのは、ソリストに近いというところなんですよね。普段映像だけではわからないような辻井さんの息遣いなども感じられて、良かったですよ。
弓は毛替えをすればOKですが、そもそもなんでこうなったのかが不思議でしょうがないです・・。